旅日記

【#019】大阪府能勢町の旅!大阪とは思えない山奥の田園風景が美しい!

2022年9月19日

 

タマヨリ姫
おはたまー!竜宮姉妹の妹の方、タマヨリ姫だよー!
おはたま。竜宮姉妹の姉の方、トヨタマ姫よ。
トヨタマ姫

今回も過去編!大阪府の最北端にある能勢町というところへ行ったときのお話です!

大阪といえば都会のイメージですよね?

ビルの建ち並ぶ梅田や難波といった賑やかな繁華街、そして郊外には交通の便利な住宅街。

多くの人が住んでいて、車が無くても暮らしていけるような便利なところが広がっている感じですね!

タマヨリ姫
大阪むっちゃ便利で賑やか!

しかし実は大阪府全体がそうだというわけではないのです。

大阪は北・東・南の三方が山に囲まれた地形です。

特に北側は交通のかなり不便な山奥になっていて、そこは今でも昔ながらの田舎の風景が残っているのです!

大阪府の北側は大阪と思えないような光景が広がっているのよ。
トヨタマ姫

今回訪れる能勢町はそのような場所にあります。

果たして能勢町はどんなところなのか楽しみですね!

タマヨリ姫
それでは早速行ってみよー!

 

大阪府能勢町へ!

能勢電鉄とバスで能勢町入り

まずは阪急電車に乗って川西能勢口駅へ。

川西能勢口駅で能勢電鉄の電車に乗り換えます!

タマヨリ姫
電車は阪急と変わらない気がするけど違う会社なの?
能勢電鉄は阪急電鉄の子会社よ。
トヨタマ姫

 

能勢電鉄はその名に反して能勢町には行きません。

そのため途中の山下駅でバスに乗り換える必要があります!

タマヨリ姫
あれ、電車では能勢町に行けないの!?
豊能町はちょっとだけ走ってるけれど、路線のほとんどは兵庫県川西市よ。
トヨタマ姫

 

山下駅から能勢町方面へと走る阪急バスに乗り換えて、「汐の湯温泉前」というバス停で降りました。

タマヨリ姫
ここに温泉があるの!?
温泉施設があるけれど今回は行かないわよ。
トヨタマ姫

本当はもう少し先のバス停まで行きたかったところ。

実は今回は阪急・能勢電鉄・能勢町を走る阪急バスが利用できるフリーチケットを使ったのですが、このフリーチケットがこのバス停までしか利用できなかったのです!

とはいえ特に問題無い距離なので今回はここから歩いていきましょう!

 

棚田百選の一つ「長谷の棚田」へ!

今回訪れたのは9月下旬だったのであちこちで彼岸花が咲いています。

とってもきれいですね!

タマヨリ姫
むっちゃきれい!

 

さてバス停からしばらく西の方へと歩いていくと長谷(ながたに)というところへと至ります。

ここには写真の通り見事な棚田が広がっています!

大阪とは思えないような、とてものどかで美しい光景ですね!

タマヨリ姫
すごい!ほんとに大阪!?

 

この能勢町の「長谷の棚田」は農林水産省によって「日本の棚田百選」にも選ばれています!

大阪府内のみならず全国的にも貴重な光景と言うことができますね!

このような景観が大阪に残っていることは奇跡的ね。
トヨタマ姫

 

ここ長谷では茅葺の民家もところどころで残っていて、これもまたのどかな雰囲気をかもしだしています!

タマヨリ姫
昔ながらの田舎って感じ!
ここが大阪だってことを忘れさせられるわね。
トヨタマ姫

 

長谷の棚田の地図

 

古い式内社の一つ「岐尼神社」へ

長谷の棚田から東の方へと一旦戻ります。

途中の景色はこのような感じ。田圃が広がっていて奥には低い山並みが連なるのどかな風景ですね!

タマヨリ姫
むっちゃ田舎!

 

しばらく歩いて森上(もりがみ)というところへやってきました。

この辺りは道路沿いに家屋が並んでいてちょっぴり賑やかなところです。

道路が交差していて交通の要衝といったところね。
トヨタマ姫

 

ここ森上地区には次の目的地である「岐尼(きね)神社」が鎮座しています!

タマヨリ姫
外から見ただけでも雰囲気ある!

 

鳥居をくぐると奥の石垣上に社殿が建っているので早速お参りしちゃいましょう!

タマヨリ姫
今日も良い旅になりますように!

 

後ろの本殿は覆屋の中に納められて完全防御されていました。

この辺りもよく雪が降ったりするのでしょうか?

 

さて岐尼神社の御祭神は「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」「天児屋根命(あめのこやねのみこと)」「枳根命(きねのみこと)」「多田満仲(ただみつなか)」の四柱です。

岐尼神社は1100年前に編さんされた法典『延喜式』に載っている神社、つまりおなじみ式内社です!

伝承では、昔南方にある小さな丘に神様が降臨して、土地の人々が臼の上に杵を渡し荒菰を敷いて神様を迎えたと伝えられています。

これに因んでかつては「杵宮」と呼ばれていたりもしたようです。

タマヨリ姫
杵に関係あるからキネって名前なのかな!?
そうかもしれないけれど、後の時代のこじつけの可能性もあってはっきりしないわ。
トヨタマ姫

神社に伝わる古い神像に「瓊々杵大明神」と書かれているようで、古くから瓊瓊杵尊を祀っていたようです。

ただ当初から祀っていたかはイマイチはっきりせず、元々どのような神様が祀られていたかはわかりません。

とはいえ能勢町で有数の神社であることは間違いなさそうです!

 

岐尼神社の地図

詳細:『神社巡遊録』岐尼神社(大阪府豊能郡能勢町森上)

 

土器に関係がある?「久佐々神社」へ

森上から東へと歩いていき、宿野(しゅくの)というところへやってきました。

ここには能勢町役場があり、こちらも能勢町の中では比較的賑やかな一帯となっています。

とはいえ商業地域があるわけでもなく、やはりのどかな田舎の集落といった印象ですね。

タマヨリ姫
ここが能勢町の中心なの?
役場はここにあるけれど、能勢町には中心となるようなところは正直無いのよ。
トヨタマ姫

 

ここ宿野に次の目的地「久佐々(くささ)神社」が鎮座しています!

境内の入口には杉などの立派な木が生い茂っていてすごい迫力です!

タマヨリ姫
入口からして厳かな感じ!

 

鳥居をくぐって参道を進んでいくと神門が建っており、これをくぐると広場に社殿が建ち並んでいます。

拝殿は京都に多い舞殿のような形式ですね!

このような拝殿は京都を中心に丹波地域でもよく見かけるもので、やはり能勢は丹波に近い土地柄であることがここからもうかがえます。

タマヨリ姫
京都っぽい神社って感じ?
そう言うこともできるかもしれないわね。
トヨタマ姫

 

拝殿からちょっと離れたところに本殿と拝所が建っています。

この辺りも京都の神社の特徴ですね!

鈴の緒と賽銭箱はこちらにあるので参拝しちゃいましょう!

タマヨリ姫
なかなか爽やかな神社だね!

 

さて久佐々神社について。御祭神は「賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)」。

こちらの神社も『延喜式』に記されている式内社です。

岐尼神社と同様、こちらも古い神社よ。
トヨタマ姫

神社の社名にもある「クササ」は実は『日本書紀』に載っています。

それによれば、雄略天皇十七年のこと、朝廷で用いる食器を奉献せよとの命があり、これを受けて摂津国の来狭狭(クササ)村などにいる土器を作る職人を奉献して、彼らを「贄土師部(にえのはじべ)」と称した、とあります。

クササとはこの辺りの地名で、かつてはここで土器を作っていた人々がいたようです。

久佐々神社もこうした土器を作っていた人々が祀っていた神社だったのかもしれませんね!

タマヨリ姫
元々は別の神様が祀られていたのかな!?
そうね、土師氏の祖神である天穂日命(あめのほひのみこと)を祀っていた可能性が考えられるわ。
トヨタマ姫

ちなみに今の御祭神が賀茂別雷神なのは、かつて能勢郡の郡司となった人が賀茂氏と同族なので後に賀茂の神が迎えられたとも言われています。

やはり元々は別の神様が祀られていた可能性が高いと言えそうですね!

 

久佐々神社の地図

詳細:『神社巡遊録』久佐々神社(大阪府豊能郡能勢町宿野)

 

二つの峠

名月峠

久佐々神社から次の目的地へはちょっと離れていて、二つの峠を越えた先にあります。

タマヨリ姫
二つも峠を越えるの!?
バスも無いからがんばって歩きましょう。
トヨタマ姫

 

能勢町はあちこちに山があるので峠もたくさんあります。

今回は南東へ歩いていき、まず「名月(めいげつ)峠」というところを越えていくことにします。

タマヨリ姫
なんか風流な名前!

 

峠道へ差しかかる手前は収穫前の田圃が黄金色に輝いていました。

まさに実りの秋といった光景ね。
トヨタマ姫

 

名月峠は舗装された歩きやすい峠道ですが、峠の頂上付近から道が分かれているのでこちらをちょっと進んでみましょう。

タマヨリ姫
何かあるのかな!?

 

ここを進んでいくと三基の石塔が並んでいます。

これは「名月姫」と呼ばれる人物のお墓と伝えられています!

タマヨリ姫
名月峠って名前はこの人の名前に関係あるのかな!?
そういうことね。
トヨタマ姫

名月姫という人物については次のような伝説があります。

昔、摂津国御園荘浜村(現在の尼崎市)に住む三松国春という領主が子宝を授かろうと大日如来に祈願したところ、中秋の名月に娘が生まれた。

この娘は名月姫と名付けられ、美しく育った姫はこの地の能勢家包(のせいえかね)という人物のもとへ嫁ぐことになった。

夫婦は仲睦まじく暮らしていたが、姫の美しさを聞きつけた平清盛に見初められ、平清盛の権力に抗うことができず二人は離別することになった。

名月姫は能勢を去り清盛のいる福原へ向かうことになったが、能勢氏への貞操を守るため、道中この峠で自害してしまった。

タマヨリ姫
何だか悲しいお話!
この伝説に基づいて、今でも嫁入りの際にはこの峠を通らない風習があるようね。
トヨタマ姫

 

名月姫墓所の地図

 

猪ノ子峠

名月峠を越えると下田尻という里へと至ります。

タマヨリ姫
やっと着いた!?
残念、目的地はもう一つ峠を越えたところよ。
トヨタマ姫

 

下田尻からさらにもう一つ峠を越えていきます。

こちらの峠は「猪ノ子峠」。舗装されておらず、ハイキングコースのような感じですね!

タマヨリ姫
なんかワイルドな道!

 

猪ノ子峠を越えると野間(のま)というところへと至ります。

ここまで来れば目的地はすぐそこです!

タマヨリ姫
今度こそ着いた!?
あとちょっとよ。がんばりなさい。
トヨタマ姫

 

国の天然記念物「野間の大けやき」へ

峠を越えてしばらく進むととっても大きな木が見えてきます!

これはケヤキの木で、「野間の大けやき」として国の天然記念物に指定されています!

タマヨリ姫
すごい!むっちゃデカい!

 

この幹もとっても大きいですね!

樹齢1000年以上、幹周りは14m、高さは30mにもなる超巨大な木で、大阪府では最大、全国でも四番目に大きなケヤキです!

これほど大きなケヤキは本当に貴重ね。
トヨタマ姫

 

このケヤキのあるところはかつては神社の境内で、その神社は「蟻無宮(ありなしのみや)」と呼ばれていました。

蟻無宮は紀貫之を祀っていたとも言われており、境内の砂を持ち帰って畑や庭に撒いておくと蟻が退散すると言われていました。

現在も幹には注連縄がかけられていて、御神木として大切にされています!

タマヨリ姫
元々ここは神社の境内だったんだ!
今でも注連縄がかけられていて、かたわらには小さな祠も建っているわ。
トヨタマ姫

 

野間の大けやきの地図

 

物部氏ゆかり!?「野間神社」へ

野間の大ケヤキから少し北へ歩いて地黄(じおう)というところへやってきました。

こちらも田圃が黄金色に色づいてきれいですね!

タマヨリ姫
こっちもむっちゃのどか!

 

ここ地黄には最後の目的地である「野間(のま)神社」が鎮座しています!

岐尼神社や久佐々神社は山の麓といった場所に鎮座していましたが、こちらは平地の田圃の中といった立地です!

タマヨリ姫
田圃に囲まれた中に森がある感じ!
平地だけれど境内の森はなかなか立派ね。
トヨタマ姫

 

鳥居をくぐると正面奥に拝殿が建っているのでさっそくお参りしちゃいましょう!

タマヨリ姫
拝殿の前の木に咲いてるお花がきれい!
サルスベリよ。夏の花だけれど9月下旬でもまだ咲いているのね。
トヨタマ姫

 

拝殿の後方に建っている本殿もなかなか立派なもの。

 

さて野間神社について。御祭神として「饒速日命(にぎはやひのみこと)」など五柱の神々を祀っています。

こちらの野間神社も岐尼神社や久佐々神社と同じく『延喜式』に載っている式内社です。

そしてこちらの神社は奈良県天理市にある「石上神宮」ととっても関係が深く、伝承では推古天皇十三年(605年)に石上神宮から勾玉を奉斎したのが創建と伝えられています!

タマヨリ姫
石上神宮から御神体を遷したってこと!?
そのように伝えられているわね。
トヨタマ姫

石上神宮は#013でも訪れたとっても大きな神社で、物部氏という古代に大きな権力を持っていた人たちが神官として祀ってきたところでしたね!

こちら野間神社も物部氏ゆかりの神社です。物部氏の一族に「野間連(のまのむらじ)」という人々がいて、彼らがここに住んで野間神社を祀ってきたと考えられているのです!

御祭神である饒速日命も物部氏の祖神とされている神様ですね!

タマヨリ姫
野間神社もやっぱり物部氏と関係あるんだね!

一方で平安時代後期にはここで銅が採掘されたといい、その責任者である佐伯氏が神主となっていたようです。

早くもその頃には物部氏の一族はいなくなってしまったのかもしれませんね。

時代とともに神社の神主も変わっていったようね。
トヨタマ姫

 

野間神社の地図

詳細:『神社巡遊録』野間神社(大阪府豊能郡能勢町地黄)

 

帰路へ

今回はこれで全ての目的地を訪れることができたので帰ることにします。

帰りは野間神社の近くにある地黄局前というバス停から。

この辺りが地黄地区の中心で結構家屋の多いところとなっています。

タマヨリ姫
能勢町はところどころに集落がある感じだね!
大阪平野でも昔は大部分がこのような景色だったそうよ。
トヨタマ姫

 

地黄など能勢町の東部地域は能勢電鉄の妙見口駅がバスの拠点となっています。

そのためバスで妙見口駅へ向かい、そこから帰ります。

 

能勢電鉄の妙見口駅から山下駅の間は単線でローカル線の雰囲気があります。

阪急電車と同じような電車が田舎の風景を走るのはちょっと違和感がありますね!

タマヨリ姫
阪急のようで阪急じゃないってなんだか不思議!

終点の川西能勢口駅で阪急電車に乗り換えて梅田方面へと戻りました!

 

まとめ

今回はこのように大阪府でありながらとってものどかな光景の広がる能勢町を巡ってみました!

大阪府にもこのように開発とは無縁の昔ながらの光景が残っているのです!

今回は二つの峠越えがあったためなかなか大変ではありましたが、あまり訪れる機会のないところを訪れることができてとても楽しい一日でした!

身近なところにもまだまだ意外な景色が残っているかも、と思わせられる一日でもありました!

他にもそういうところがないか探ってみるのも面白いかもしれませんね!

タマヨリ姫
大阪を巡ったと思えない不思議な感じだった!
今回のように都市の近くにも意外と昔ながらの光景が残っているものよ。
トヨタマ姫

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